【真相】ビフィズス菌は効果なし!?気になるウワサを解明
いつも健康にいいと思って食べているヨーグルトが本当は効果なしだったらショックですよね。
このウワサは本当なのか、これから真相に迫っていきましょう。
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混同してない?ビフィズス菌と乳酸菌
ビフィズス菌と乳酸菌、なんとなく同じ菌だと思っていませんか?
なんとなく両方とも腸に良さそうな菌ということで、分けて考えたり、意識したこともないという方も多いのではないでしょうか。実は似ているけど、別の菌です。
ビフィズス菌は乳酸菌に似て、乳酸を作り出す善玉菌ですが、乳酸だけでなく強い殺菌作用のある酢酸もつくり出します。また、養分となる葉酸やビタミンBも作り出すのがビフィズス菌です。
乳酸菌も同じだと間違ってしまうとよくないので、ここからは、混同しやすいビフィズス菌と乳酸菌を分けて解説していきます。
ビフィズス菌とは?
生息場所
ビフィズス菌は大腸に生息しています。
ビフィズス菌は酸素があると生きられない性質を持っています。一方、乳酸菌は主に小腸に生息していますが、大腸や他にも体内に広く分布して生息しています。
腸内でもっとも多い善玉菌
人の腸内細菌は約1000種類いて、すべて合わせて、600~1000兆個生息していると言われています。
その腸内細菌をヒトに良い影響を与えるか、害をなすかに簡単に分けると、善玉菌、悪玉菌、どちらともいえない日和見菌の3種類の菌に分けることができます。理想的な菌の割合は、善玉菌は20%、悪玉菌は10%、日和見菌は70%といわれています。
日和見菌の割合は基本的に変わらないので、残りの30%をどう分けるかというのが腸内環境に重要なところとなっています。理想的になっている場合はなかなかないので、通常の善玉菌の割合は10~15%といったところでしょう。
その善玉菌のうちの90%は腸内で10兆個くらい生息しているビフィズス菌で構成されています。ちなみに、善玉菌のうち乳酸菌の占める割合は1%程度だそうです。乳酸菌は広いところに分布していますが、数は少ないんですね。
老化とともに減少
実は、ビフィズス菌は加齢と共に減っていく傾向にあります。生まれたての赤ちゃんの腸内はさいしょ菌はほとんどいませんが、数日経つと、ビフィズス菌が自然とどんどん増えていきます。
このときのビフィズス菌の数は多く、腸内にはビフィズス菌以外ほとんどいません。なんと、乳児のときは腸内のすべての菌の90%以上となる、とてつもないシェアを誇ります。
その後、食生活の変化のせいか一気に減り始め、乳児から成人では10%程度、そして、老化とともに高齢者となると腸内のビフィズス菌は1%程度まで下がっていきます。
このせいか、高齢者には便秘で悩む方が多い傾向にあるようです。一方、乳酸菌は年を重ねるごとに増えていく傾向にあるそうです。
ビフィズス菌の腸への効果
ビフィズス菌は腸内環境を整えてくれたりする、腸にいいイメージはありますが、実際にどんな良い効果があるのでしょうか。
実は、ビフィズス菌は便秘に良いとされている善玉菌です。
代表的な菌は、
- ビフィズス菌Bifix
- ビフィズス菌Bb-12株
- ビフィズス菌BB536株
- ビフィズス菌SP株
- ビフィズス菌JBL05株
- ビフィズス菌JBL01株
- ビフィズス菌FK120株
- ビフィズス菌HN019株
- ビフィズス菌B.ビフィダム Y株
- ビフィズス菌G9-1株
- B.ブレーべ・ヤクルト株(ビフィズス菌BY株)
などがあります。
一方、乳酸菌は栄養素の消化吸収を助ける効果があると言われており、免疫力アップや冷え性対策に良いとされています。また、ビフィズス菌のサポートをしてくれる菌とも言われています。
代表的な菌は、
- 乳酸菌シロタ株
- KW乳酸菌
- プラズマ乳酸菌
- LG21乳酸菌
- モラック乳酸菌
- L-92乳酸菌
- ガセリ菌SP株
- フェカリス菌
- ラブレ菌
などがあります。
ビフィズス菌は効果なし?ヨーグルトも効果なし?
ビフィズス菌は効果なし、ヨーグルトは効果なし、サプリも効果なし、と色々ウワサがあります。便秘に効かない、意味なし、解消なしとか、色々言われているみたいですが、実際はどうなのでしょうか?
ビフィズス菌は効果なしというのはここまででウソということは分かったと思います。一方、ヨーグルトは効果なし、サプリの効果なしというのはどうなのでしょうか。これはビフィズス菌の数よるところが大きいようです。
市販の100gヨーグルト1パックの中に入っているビフィズス菌は100億個と言われています。対して、ヒトの大腸に生息しているビフィズス菌は10兆個
イメージしにくいかもしれませんので、単位を下げて例えると、ヨーグルト1パック食べて、体内に入る1個のビフィズス菌に対して、既に大腸には1000個のビフィズス菌が入っていることになります。
ヨーグルト / 体内 = 1/1000個です。
1000個が1001個になってもインパクトは感じられないかもしれません。これが、ヨーグルトが効果なしといわれる由縁のようです。確かに今日はおなかの調子が悪いから食べようというのは効果なしな気がします。
ですが、1年食べ続ければ、単純計算で1000個が1365個になるわけですから、毎日コツコツ食べることで効果は徐々に出てくるのではないでしょうか。
また、最近は高濃度の800億個のビフィズス菌が含まれているヨーグルトドリンクが販売されています。これだったら、単純計算1日1本、2ヶ月で約1.5倍量にすることができそうですね。
キーワードはプロバイオティクスと生きて腸まで届く
毎日食べるのであれば、効果なしより、少しでも効果があるものを食べたいですよね。そこでおすすめのキーワードは「プロバイオティクス」と「生きて腸まで届く」です。
プロバイオティクスは生きた菌が入っているということを示していて、このどちらかが記載されているヨーグルトであれば、生きているビフィズス菌が摂取できるということです。
毎日食べるのであれば、こういったものを選ぶといいかもしれません。
すでに生息しているビフィズス菌を増やす方法
少量のビフィズス菌を体内に入れるより、すでに大量に生息しているビフィズス菌を増やしたほうが早いのではということで、ビフィズス菌のエサになるものを食べると効果があります。
そのエサとなるものは、食物繊維、乳糖、オリゴ糖です。
食物繊維
キノコやゴボウ、ニンジン、サツマイモ、納豆などの水溶性の食物繊維がおすすめです。
乳糖
ヨーグルト、牛乳、チーズに含まれています。ヨーグルトはエサにもなるので一石二鳥ですね。
オリゴ糖
オリゴ糖はヤーコン、きな粉、甜菜、いんげん、ゴボウ、えんどう豆、たまねぎなどに含まれています。
きな粉には食物繊維も含まれています。きな粉ヨーグルトがいいのはココから来ているんですね。
ビフィズス菌は腹筋でも増える?
便秘によって悪玉菌が増えてしまうということがありますが、鍛えられた腹筋は腸の運動をスムーズにするため、腹筋を鍛えることで便秘が減り、その結果、ビフィズス菌が増えるという効果があります。
まとめ
いかがだったでしょうか?ビフィズス菌の基本的な知識から、ビフィズス菌が効果がないと言われる理由、ビフィズス菌を増やす方法を解説してみました。
私の身近にある菌ですので、日頃の生活で意識して、うまくビフィズス菌と付き合っていきましょう。